英語IR協会準備室

英語IRコンサルタント西村麻美のブログ

世界最大のPE投資会社ソフトバンク

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“And the winner is . . . SoftBank. Followed by SoftBank, with SoftBank a close third. The global venture capital rankings have never been dominated by a single name like this before. Investment figures for the third quarter show what a remarkable grip the Japanese investment group has taken on the largest private tech financings. “  (Financial Times  10/13/2017)

グローバル・ベンチャー投資ランキングで圧倒的にトップのソフトバンク。5月に発表したヴィジョン・ファンドの日本円で10兆円というサイズを考えれば順当。

 

ソフトバンクが2013年に買収した米携帯会社4位スプリントを米3位の携帯会社Tモバイルと統合とTモバイルの親会社ドイツテレコムと合意と日経新聞が今日報じていたが、これはexitの方向なのか?

 

13年に約2兆円で買収して現在の時価総額は3兆円以上。

exitするとしたら4年でこのリターンは素晴らしい。

孫社長はもはや通信事業にあまり関心がないと言われているが、

IoT関連に新たに投資か?

 

これからソフトバンクはどんどん投資会社としてのカラーが濃くなっていきそうだ。

有利子負債のレベルを心配する声もあるが、資金調達がむずかしくなる場面というのは彼の資金調達力をもって考えればほぼないと考えている。

 

投資事業の18年間のIRRはアリババの貢献で44%と高い。10兆円というサイズのヴィジョンファンドに投資してもらいたい有力ベンチャーが続々と出資を求めてくるのだろう。

90年代に機関投資家からさんざん批判されていたが、結局単なる通信会社の枠では測れない巨大企業グループであり、株価は20年間で23倍に跳ね上がっている。時価総額で見るとNTTグループの方が若干ソフトバンクより上であるが、これからソフトバンクはNTT、トヨタを抜き日本一時価総額の大きい会社になるのは間違いない気がする。