英語IR協会準備室

英語IRコンサルタント西村麻美のブログ

東芝も世界最強EMSメーカーの鴻海の傘下に入って、 鴻海、アップル、アマゾン同盟で生き残るのが最善の道

diamond.jp

東芝と同社の会計監査を担当するPwCあらた監査法人は9日、2017年3月期の有価証券報告書(有報)の監査意見を「限定付き適正」にすることで合意した。あらたが提携先の米監査法人との調整を終え、確定した監査意見の内容を東芝に伝達。東芝も受け入れを表明し、10日午前に正式に決めたうえで関東財務局に有報を提出する。

”限定付き適正”って何?


これは明らかに政治的なプレッシャーがかかったでしょう。
PwCが合意しないと東芝上場廃止になるはずだったから。

 

せっかく首の皮一枚でつながったので、この際鴻海陣営傘下に入るのが
最善でしょう。これでまた半導体技術の国外流出が問題だというキャンペーンを現政権がやったらもう東芝はアウトです。

 

鴻海のテリー・ゴウに立て直してもらうか、このまま政権とべったりのひどい経営者を交代させないまま東芝メモリーの都合よい買い手が見つからず
潰れるか。

 

これから東芝Western Digitalとの裁判費用、株主訴訟でいくらかかるかわからない。米原子力事業からの損失もまだ出てくるはず。
国際裁判所での結果がはっきりするまで年単位の可能性がある。
こんなにリスクが高い東芝メモリーを東芝の思惑どおり2兆円で買いたい
買い手がいるか?

 

なぜWDのライバルであるブロードコム東芝メモリー買収から撤退
したのか?ー リスクが高すぎるから撤退したという事を東芝
現経営陣は理解してるのか?

 

2兆円で東芝メモリーを売るのは捕らぬ狸の皮算用になる可能性が高い。
資金繰りは週単位まで逼迫しているのに。

 

2017年3月末で5800億円の債務超過だったのを東芝メモリー売却せずにどうやって2018年3月末までに解消する具体案があるのか?と思っていたけど、
8月10日の会見では2018年3月期も2期連続で赤字になる可能性を現社長は
示唆した、イコール上場廃止はまぬがれないとの判断でしょう。

 

8月10日付の終値ベースで東芝時価総額は1兆2372億円。
東芝メモリーに2兆円の企業価値があるとしたら、東芝メモリーを
除く東芝グループの価値はマイナス7628億円。

 

マイナス7628億円の価値しかないと市場は判断している。

 

もうとっくにメインバンク数行は貸倒引当金の積み増しをしている。
つぶれてもらって構わないというスタンス。 

 

半導体技術が国外に流失したら困ると現政権は言っているけど、
とっくにサムソンとの技術格差は埋められません。

 

東芝グループが破綻してグループ従業員15万人が露頭に迷う
方が社会的インパクトが大き過ぎる。